この記事の最終更新日は 2017年10月5日 です。現在は状況が異なる場合がありますので予めご了承ください

 

!注意!
神戸市立博物館は平成30年(2018)2月5日~平成31年(2019)11月1日のあいだ、リニューアルのため休館します。
この記事はリニューアル前の2017年9月訪問時のものです。

 

とはいえ、リニューアル後は今回ピックアップした文明開化時(近代)部分の常設展が強化されるようなので、リニューアル後もまた訪問したいですね。

今回は神戸牛食べ損ねてるし…。

 

 

あらためまして、神戸旅日記編です。
先日、出川哲郎さんの「充電させてもらえませんか(テレビ東京系)」で「淡路島~六甲山山頂編」をやっておりまして、そのとき、後半がもろ神戸!

北野異人館街で彼ら神戸牛食べてましてね…。
わたくし、前回の神戸旅では神戸牛は食べ損ねてるんですよね、フラインドリープさんのローストビーフが敗因なのは自分の胃袋の記憶から確実なんですけれどね…。

 

今とても肉が食べたい。

 

イヤイヤ、食欲の秋だけではなく、芸術の秋もちゃんと実践しているところをお見せしないといけません。
というわけで(ゴーイン)、幕末・近代史好きさんにはたまらない和田岬砲台を制覇し、その次向かうは、神戸の歴史と南蛮文化と大航海時代の香りを味わえる神戸市立博物館なのです。

 

 

 

 

 

和田岬駅から神戸市営地下鉄(海岸線)で、旧居留地・大丸前駅から南東へ約5分。
…らしいのですが、実は三宮・花時計前駅まで戻ってしまいまして(笑)
それでも、三宮・花時計駅から徒歩10-15分ほどでしょうか。
旧外国人居留地の一角に神戸市立博物館はあります。

※詳細の地図はこの記事の最後にあります

 

旧居留地・大丸前駅からにしろ、三宮・花時計前駅からにしろ、神戸市立博物館に向かうには海方向に歩くのですが、それまでの道のりはほぼ平坦。
また周囲が旧居留地にふさわしく重厚な建物が多くて、またおしゃれな店も多く、きょろきょろしながら歩いていたので、結構あっという間でした。

 

 

 

 

ちょっとフォトジェニックに撮影(笑)
博物館の前にある銅像はロダンの「ジャン・ド・フィエンヌ」像。
ロダンの代表作のひとつ「カレーの市民」の一人の習作なんだそうです。

恥ずかしながら、旅行後に知ったのですよね。もっとちゃんと見ておけば良かったな…。

 

 

 

 

中。2階から1階の中央フロアに向かって。
平日に訪問したのもあって、比較的ゆっくり見ることができました。

 

1階~2階の一部は基本的に常設展示で、神戸の古代(出土した銅鐸も展示されてました!)~開港・文明開化期~近代について展示されています。

正直、常設展示をワタクシなめておりました。

 

 

こんなのとか。

 

 

先に見学してきた和田岬砲台の話とか。

 

 

旅の最中、iPhoneさんから投稿した当時の外国人の方の家(部屋)の実物大復元とか。

 

 

洋装と和装が混ざっている文化とか…!

 

さすが文明開化を代表する都市のひとつ、神戸。
明治期の西洋文化の流入や、外国人居住についてもかなり詳しく、また展示もいろいろおもしろいものがありました!
後述する特設展がお目当てで、はるばる神戸に来たのですが、常設展だけでもかなり近代史・文明開化好きさんには楽しめると思いますよ!

 

変わったところでは、日本ではじめての髪にパーマをかける機械なんかも展示してありました。女性の髪の結い方の変遷も、洋装にも和装にもあう感じが、当時の服装がどちらでもありえることを示していて、個人的にはおもしろかったですね~。

いろいろな切り口で、神戸の歴史と、また関連性の深い文化の展示がされていました。

 

 

 

 

そして絶対見たかったのは、作品保護のため、1年の中でも限られた期間しか公開していない南蛮美術コレクション!
その中でもこれ! 神戸市立博物館所蔵で、世界的にも貴重なザビエルさん!

 

 

……ではなくて。

 

 

 

 

こちらの南蛮屏風。

 

実は以前にうかがった大阪の南蛮文化館の方から、南蛮屏風アレコレの説明をしていただき、その時、神戸市立博物館の南蛮屏風の話も出まして。

 

今回見た南蛮屏風の話ではないのですが、修道士の服装も人物によって異なっていたり(イエズス会とフランシスコ会)、船のこの場所には本来カピタン(船長)がいてそのそばには用心棒がいるのが本当だとか、実際に外国船や修道士たちを目にした描き手はごくわずかで、伝聞(伝描きですねこの場合w)していくうちに、だんだん実際とズレてしまっている部分も結構多いのだとか。

 

その時お聞きした話を思い出しながら、別の南蛮屏風を見てみたいなぁとずっと思っていたので、やっとこの時叶いました。

 

 

 

 

こういう16-17世紀頃の地図もいいですねー。
わたし、世界史の中でも大航海時代大好きなので、特にこのころの地図はたまらんモノがあります(笑)
こうして見ると伊能忠敬が、もう1-2世紀あととはいえ、航空写真レベルの地図を実際の測量で描き上げたことが、どれだけすごいことだったのかと思います。

 

 

 

こういう各地の人物図もいいです!
この写真はアフリカ~インド~アジアがメインなのですが、もう一つ、同じスタイルでヨーロッパ人がメインになっているのもありました。

 

 

上のザビエル絵以降は、今回の特設展示の分(「開国への潮流」「海図と地図で読み解く日欧交流」)ですね。
なおザビエル絵は残念ながら現物ではなく、複製画でした。
現物展示の期間もあったのですが、わたしが行った時はもう終わっていたのです。

 

神戸市立博物館は、世界的にも貴重な南蛮美術を相当数持っているそうなのですが、現在の博物館の建物だと、常時展示するには作品の傷みの心配があるため、年間でも限られた期間だけの展示でした。

しかも冒頭にも描きましたが、来年の2018年2月5日から11月までのおよそ9ヶ月間の間、リニューアル工事のため閉館となります。
リニューアル後は今より、貴重な所蔵品も展示しやすい状態になるといいのですが…。

 

2017年はすでにこれら南蛮美術の展示の予定はなく、来年も展示機会はなくリニューアルのための休館期間に入ってしまいます。リニューアル前にすべりこみで見に行けてラッキーでした。

 

 

さて、ざっくり展示の概要をご紹介しましたが、興味がありそうな分野はありましたか?
後半の南蛮屏風をはじめとする大航海時代の美術品は、残念ながら常の展示ではないですが、それでも常設展の充実度はかなりのものなので、和田岬砲台に引き続き、世界史・日本史の近代史好きな方にはやっぱりオススメです。

また常設展だけの時はさすが市立、入館料もお安いですよ♪
(一般:200円 高大生:150円 小中生:100円
特設展の時はその時々によりますが、特設展の入場料を払えば、常設展も見学できます。
なお、今回の「開国への潮流~開港前夜の兵庫と神戸」は一般800円でした。
裏ワザ…というほどでもないですが、その事前準備のおかげで400円弱で観賞できましたが…)

 

後編では、展示以外での神戸市立博物館での楽しみ方をご紹介しますね!

 

↓続きはこちら↓

【2018年2月4日まで!】神戸市立博物館楽しみ方 後編 展示以外の楽しみ方【リニューアル前】

 

 

 

神戸市立博物館

基本の開館日時:午前10:00~午後5:00(入館は午後4:30まで)

※月曜日は休館

※例外もあるので下記公式サイトにて要確認。

http://www.city.kobe.lg.jp/museum/

https://www.facebook.com/kobemuseum/